フィンランドｖｓスペイン：面白い試合だったぁ
週末の試合のことをあれこれ考えていたら、BS1でフィンランドｖｓスペインの試合が始まった。Ｗ杯予選の録画放送。結果も知らなかったので前半だけと思いながら観ていたら、結局最後まで観てしまい、こんな時間になってしまった（ＡＭ３：００）。その勢いでこれを書いている。
本当に面白い試合だった。
９０分通してレビュー
0～55分
ゼロトップのスペイン vs 4-5-1ゾーンのフィンランド。
フィンランドは、DF4とMF5の距離を狭くし、DF4の幅はペナを保つ。徹底的にバイタルとDF間のゾーンを開けない作戦。それに対し、スペインは、両SBで幅を取りリズム良いパス交換からチャンスを伺う。スペイン戦ではよく観る形。しかしフィンランドのゾーンは素晴らしかった。ほとんどバイタルからの攻撃はさせなかった。ビリャのシュートくらいかな。
しかし、スペインに先制点が。フィンランドとしては、ボールを奪いに深追いしすぎたんだと思う。DFライン全体が押し上げ ” させられ ” 見事にDFの裏を付かれた。この時の、セスク・ビリャが ” 落ちてきた ” ことによるDFラインの目標を失った曖昧なポジショニングを見事に付いたジョルディアルバのラン。そこへ正確なループパスを送ったセスク。凄い。
55分 ビリャ ⇒ ヘスス・ナバス（スペイン）
スペインは追加点が欲しい。フィンランドのカウンターがシュートで終わっているので危機感もある。フィンランドのディフェンスは相変わらず硬く、左右の揺さぶりだけでは隙が出来ない。ここまで ” 違い ” を作りきれていないビリャを下げ、右サイドに違いを作れるヘスス・ナバスを投入。これで、” 右WG ” が 固定された。
これは、この試合のひとつのポイントだった。スペインの ” 崩し ” が左右での連動性がなくなり分断してしまった。左サイドでは手数をかけ、右サイドではナバスが仕掛ける。左で崩した最後のフィニッシャーとしての動きが右サイドのナバスにはない。逆に、右サイドの裏を取れるスペースをフィンランドが作らないため、深くまでの持ち込めるが突破は出来ない。高さで不利なスペインは、サイドからのクロスではゴールを呼び込むことが難しい。
フィンランドは、ボールを自分の右サイドで奪える回数が増え、効果的なカウンターが64分に炸裂する。ここで、フィンランドは勝負に出た
68分 フィンランド2枚替で 4-4-2 へ変更
まさに勝負に出た。たぶん、フィンランド監督には、次のような勝算があったと思う。
１．セルヒオ・ラモス、マリオ・スアレス、ラウール・アルビオル3選手のバランスが悪い。点は取れる！
２．ヘスス・ナバス、コケは分断した。中盤を1枚減らしてもゾーンは崩れない
試合を通して、なぜかセルヒオ・ラモスが上がり過ぎだったんだよね…
下がったのは、ハードワークしまくった右SHの19番と、CHの16番。
そして、この4-4-2の最大のポイントは、7番エレメンコをイタリアのピルロの位置に落とし、ビルドアップに参加させたことだ。監督がエレメンコ呼び出して、直接指示出してるからね。
エレメンコがビルドアップに参加することで、フィンランドのポゼッションが一気に高まることになる。本当に見事だった！！
70分 セスク ⇒ アルバロ・ネグレド（スペイン）
上手く起点が作れなくなってしまったスペイン。裏を捨て、楔を選択。しかし、ネグレドと他の選手達のタイミングはいまひとつのように感じた。ペドロやイニエスタは、出すタイミングを ” 待っている ” ようにも見えた。それでも73分の完璧な決定機は最高だった（僕の大好きなパターン）。
80分 プッキ ⇒ 9番
体力の限界だった。プッキでなく7番エレメンコの・・・しかし、エレメンコの代わりはいないのだろう。
最後は、この変わって出てきた9番のパスミスをカットしたスペインが、シャビ⇒ヘスス･ナバス⇒ネグレドと流れるようなカウンターで勝負有。シャビのスルーパスは完璧だったね。
フィンランドは、ほぼ想定どおりの戦いをしたと思う。1点目はミスとは言えるものではない。4本あったチャンスのうち、どれか1本決まっていれば・・・。
スペインが勝ったが、勝負はフィンランドが先手をうっていた。最後は個の部分でやられた感はあるが、エレメンコ選手を含めたビルドアップは素晴らしいし、闘い方の変更もタイミングも素晴らしい。
このフィンランドの監督は注目じゃね！！
【心のつぶやき】
このフィンランドがＷ杯出れないかもしれないのかぁ～と思うと、アジア枠は２つでいいよ！
最後に、ハイライト動画をはっつけます。出来ればハイライトじゃなくフルで観て欲しい。ハイライトだと、ここに書いたこと良く分からんのよ・・・
Author: tademako
