狙いどころ その2 ( 相手を見ている )
昨日ブログに貼り付けた動画。製作者(UP者)に感謝。本当に素晴らしい( 面白い )動画だ。
この動画を使って、ちょっとしたクイズ 『 どこにパスが出るでしょう? 』 をやってみた。パスを出す直前に一時停止して、どこにパスが出るか当てるというクイズ。
やっぱりそこか!! って思えればシャビと同じ判断をしている(出来るかは別!!)と優越感。
そこなのか!? って思えば、まだまだ自分の判断(見えているもの)が足りないと思う。
で、そこなのか!?って思ったシーンを、 何で? って何回も見直していると、ここを見てるのか!と。それが分かった後にもう一度全編を見直すと、ほとんどがここにパスが出ている。
では、下の2つのシーンから、どこにパスが出るか予想してみよう。
(僕が分かった ” ここ ” は答えのところで書く)
どちらも最終ラインの裏を狙う右FWへパスを出そうとしている。出し手へのプレッシャーはきつくなく、シャビレベルであればフリーといえる状態。
この状況で、パスコースは大きく分けて2つ。
外(受け手足元) か 内(DFの間)か。
さぁどっちだ!?
早速答え(はや!)。
正解した人は、なぜそっちを選んだのか述べよ!
不正解の人も、なぜそっちを選んだのか述べよ!
さて、シャビがどうしてそのパスを選んだのかを 僕の解釈で説明する(はや!)。
注意:今回は、出し手に特化してみているので、受け手の動き出しには触れません。当然、相手を外す受け手の動きも 見てパスを出しているのは間違いありません。
この動画からは『 DFの姿勢 も 見てパスコースを決めている 』ということが分かる。
パスを出す直前。シーン1とシーン2の決定的な違いは、攻略したいDFの体の向き。
そして両方とも、 DFの背中側にパスを通している 。
背中側を通せば、DFは反転しなければならない。
↓
パスカットされないし、反転する分遅くなる(後手をふむ)。
↓
受け手はボールを受けた瞬間にDFを置き去りにしている。
DFラインの背後にパスを出す最大の目的は、ゴールを奪うためである。背中側を通すことで、 ゴールに繋がる可能性をより高くしている ことが分かる。
もう分かったと思うが、僕がみつけた ” ここ ” は、DFの背中側。
ここで、シーン2を別角度から見てみよう( 探し出すのに相当時間かかった… )
◎シーン2:ボールを受けた瞬間
最初の画像よりもパサーの視界に近い。この時DFの背中側へのパスを選択することが出来るだろうか?
また、パスをしっかり足元へ出していることにも注目して欲しい。
相手の背中を取り ” 反転する時間 ” を使ってDFラインの裏に出る。
決して、FWの早さで裏を狙うのではない!
このシーンでDFの間のスペースにパスを出していたらどうなるだろう。
DFにパスカットされるかもしれない。
通ったとしても、DFとFWのかけっこになってしまう。そうなれば、足の速いDFには通用しなくなる。
野人岡野(2002年組には分からないか)や、名古屋の永井、プレミアで活躍する宮市のように、誰にも負けないスピードがあればいいが、そんな選手はほとんどいない。
だから、敵に時間を使わせる場所で かつ 受け手が動いている足元 へ早いパスを出す。
難しいことだ。簡単に出来ることではないし、ジュニアで意識して出来る選手がいるのか分からない。しかし、2002年組年代からこういった戦術は 知っておくべきである 。
さ、もう一度動画を観てみよう。
ボールのあるところを見るのではなく、DFの向きを意識して。
長文に加えて、最後...
今回は、あえて受け手のことには触れていない。
ただし、受け手も出し手と同様にDFの背中を狙っているからボールを受けれるということを忘れてはいけない。更に言えば、 出し手と受け手の事前準備によって、DFの背中の向きを決めさせている とも言えるかもしれない。シーン2の場面は、まさに両者で作ったDFの向きだ。
全員で ” 相手の背中をとる ” をやる! も読み直してみよう!受け手の裏(背中)の取り方についても書いてある。
おそらく一流選手達は 相手を見ながらサッカーをしている 。