僕も研究者
- 2013年02月22日(金)
- in 55_指導方針
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iPS細胞開発し、ノーベル賞を受賞された山中教授が、ブレークスルー賞の第1回受賞者に選ばれた。僕が凄いなと思うのは、ブレークスルー賞なるものを創設した起業家たちの心意気。自分達のビジネスに何らかの影響を与えようと考えているとは思うが、 ” 育成する ” という気持ちというか使命感が、とても大きなウェイトを占めているように思える。なにはともあれ、日本人がこのような賞を受賞されたことを誇りに思う。
さて、前置きが長くなった。
1年くらい前に ” 「大発見」の思考法 ” という本を読んだ。今となればノーベル賞受賞者同士の対談。益川教授と山中教授。2人の天才科学者による対談。とても読みやすく面白い。専門知識なんて無くてもスラスラと読める。( お勧めです! )
読み終わったとき感じたこと。
『 研究者って、少年サッカーのコーチみたいだな 』
こう感じた時点で、完全にお父さんコーチ馬鹿…
山中教授の言葉
” 予想通りではないところに、とても面白いことが潜んでいるのが科学です。
それを素直に『あ、すごい!』と感じ取れることが大切だと思います。 ”
この言葉は、山中教授が大切にしている次の言葉があるからより深い意味を持つ。
『 Vision & Hard Work 』
目的をはっきり持ち、それに向かって懸命に働くということ
育成に関わる指導者や教育者、もちろん保護者達に向けて言ってる言葉だと思いませんか?
育成年代のサッカーコーチの立場として山中教授の言葉を置き換えれば、こんな感じになるんじゃないかな。
子供達の将来像( Vision )を思い描き、そこに向かって懸命( Hard )に取り組む( Work )。
子供達が、教えたことしかプレーしない。それはダメではないが面白くはない。それは想定内だから。想定外のプレー( 予想通りでないところ )が飛び出すことが最高に面白いこと。それを素直に 『 ナイスプレー 』『 ナイストライ 』だと教えてあげる。想定外のプレーに挑戦し続けられる環境を、準備し続けることが大切だと思う。
言葉は悪いが、指導者は選手達を ” 対象 ” にして研究をしているのかもしれない。
選手個人に、今はこれだ!という様々な因子を掛け合わせる。
ピカッ!っと進化する瞬間に立ち会うため、そしてその時の因子を発見するために。
研究の成果は、子供達の成長で測るのであって、チームの成績で測ってはいけない。
チームの成績で測ろうとする研究ならば、選手達は研究の道具となり、対象ではなくなってしまう。
僕が今取り組んでいる研究も必ず成功する保証はない。だから、 『 Vision & Hard Work 』しかない と思っている。
選手達、君達は勝利( Vision )を目指し、上手になるための努力( Hard Work )をしなさい!