クロス:チャンスの法則を見つけよう!
前回記事の続き。では、各シーンを観ていきます。この中に、 ” チャンスになる法則 ” がいくつかあるはずなので、それを想像しながら見てみよう!
<< シーン1:論外 >>
FWの人数:2人
DFの人数:沢山。しかもシッカリマークしている
クロスのコース:FW2人にピンポイントしかない
どっしり構えたDF陣の中に、ただボールを放り込んでもノーチャンス
結論:赤丸のついたマタ選手にパスした方が、よっぽどチャンスになるだろう!
<< シーン2:難しい >>
一番奥の選手が、唯1人DFから消えているのでチャンスと言えるが、ゴールまでは遠く、シュートゾーン(ゴールエリアの幅)に入ってきて勝負するのは難しい。
一番手前の選手は、裏を取ろうと走り出しているが、実際にボールが来てもゴールへの角度がなくシュートすら困難。彼はオトリ(スペースを空ける)として動いてる可能性もあるが、真ん中の選手がそのスペースへ動く気配がない・・・このスペースに人とボールが供給できればチャンスになるが。
結果、出し手は選手達の連動が感じられず、どこに出したら良いか悩む。(結果は一番奥)
<< シーン3:あとちょっと >>
あとちょっとなのは、下のような感じになればという思いから。
この図の水色部分で勝負できればチャンス!FWが4枚いるので、図のようなクロスが上がれば、 先頭のFWに合わなくても誰かが押し込める可能性 がある。しかし、一番前のFWがこのクロスを予測していない。そして、キッカーの高い技術が必要。
そして、結果はご覧のとおり・・・だめだこりゃ。
<< シーン4:いい形なんだが・・・ >>
なぜいい形なのか。
手前2人のFWが、ニア(GKの前で勝負出来る場所)に走り込んでいる。もっとも危険な場所がニア(GKの前) だと警戒させることが出来ている。この状態になることで、クロスを上げる選手には、選択肢が増える!
・ニアのFWにあわせる
・ニアのFWを ” オトリ ” に使う
結果は、オトリに使い、ファーへセンタリングが上がった。が・・・もう1人の赤丸の選手(マタ選手)は、ファーに行かなかったのでチャンスは潰れた・・・
<< シーン5:厳しい >>
DFとFWの間のワンチャンスしかない。が、SBがパスコースをふさいでいる。
結果は、GKとDFの間にクロスを上げたが、このFWの位置では追いつけない。
なぜそこしかないのか?
ニアで勝負しようとする選手がいないから!
<< シーン6:惜しい!! >>
この中では、最も良い形だと言える。シーン5とほとんど違わないが、唯一違うポイントが全てなのだ!
上の赤丸のFWがいるかいないか。ニアで勝負できるかどうかの差がすべて。ここを狙うFWがいることで、相手DFは最も危険な場所がニアだと行動する必要がある。
別角度の写真を見ると良く分かる。
このとき、クロスのコースは大きく2つ。GKとDFの間か、DFとペナの間か。
1)GKとDFの間
手前にFWが1枚、” 奥にも1枚 ”。ニアのFWが合わせられなくても、後ろの選手が押し込むことが出来る。
2)DFとペナの間
ニアを警戒させることで、この間を有効に使うことができる。このスペースに ” 4枚も ” つめることが出来るので、誰かがシュートをあわせることが出来る。
シーン6が、点が入る予感が最もする!!
何か共通したいい状態があることが分かると思う。
太字になっている部分が、ポイント!
クロスではないけど、この試合マンUが唯一 ” 崩した ” シーン。
この後、抜け出した選手はシュートしたんだけど、実はDFとペナの間にチャンスな人がいるね!