コントロール その5:まとめ&思い
- 2012年12月21日(金)
- in 40_技術, 41_コントロール
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今回は、『 コントロールのやり方 』について実際の画像を見ながら確認作業をする。
その前に、基本となるコントロールの定義を確認する。
【 コントロールとは 】
・左右どちらにも、早く速く蹴れる場所に止める
・パス・シュート・ドリブルどれにでも対応出来る場所に止める
【 コントロールが重要な理由 】
正対する相手に距離をとらせ、時間・距離・選択肢の余裕を作ることが出来る
※詳しくはこちら 「 正確なコントロールがつくる余裕 」
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今で書いてきたものをまとめると、コントロールのやり方は次の通り
****【 コントロールのやり方 】****
・ ボールを止める自信を持つ
・ 背伸び(ジャンプをする)をする
・ ボールの上を触る
・ ボールを地面と挟むように触る
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この4つ。
さて、この方法を選手達に伝えたあと僕がやらなければならないこと。
・トレーニングにコントロールする場面を沢山盛り込む!
・自分で、ベスト・コントロール・ポジションを見つけさせる!
・無意識にコントロールできるまで意識し続けさせる!!
あくまで、選手達が出来るようにならないと意味がない。選手自身が意識をもって取り組むまでは、こっちが意識的に取り組ませることが重要だと思っている。
さて、ここまで文章ばかりでとても分かりにくかったので、実際の選手のコントロールシーンを見ながら確認をしてみる。
登場するのは、現バルセロナ所属のセスク。あのコントロール抜群な攻撃陣の一角を担う選手。映像は、相当若い時代(アーセナル時代)のものなので、今と比べれは ” 完璧 ” ではありませんが、イメージを掴むには十分。逆に言えば、世界トップで活躍する選手達でも、どんどん上手くなってるってことですね。
軸足のかかとを浮かし、ボールの上から下へ挟むように触っていることが分かると思います。また、その4で書いたメリットのひとつ、体の向きを変えることもとてもスムーズに出来ています。ボールが来る方と逆の足でコントロールすることも重要。
この映像であれば、あと3つ要求を付け加えたい。
要求1:もっと早く体の向き(視野)を作って欲しい。
要求2:コントロールする瞬間(直前)には前方に視線を向けて欲しい(ボールを見つめない)
要求3:コントロールの位置はそこでいいのか?
これらの要求は、ちょっとレベルが高いと感じるかもしれない。しかし、バルサのカンテラに所属する久保建英選手は11歳のときには出来ている。見てみよう。
コントロールはもちろんだが、特に注目したいのは、ボールに触る直前にはボールから目を離し前を見ていること。” 正確なコントロール + 早い視野確保 ” が揃えば、プレーの選択肢を格段に増やし、ボールロストの可能性は激減する。
レベルの高い要求のように感じるかもしれない。しかし、 この技術に、身長の高さも、短距離走の速さも、算数の正確性も関係ない。
だから、誰でも出来るようになる技術。下を見ないで階段を上るのと一緒!!
ただ、知っているか、教えてもらっているか、意識しているか、練習しているかの違いでしかない。
指導側の視点と、本人達の 『 やる気、本気、意識 』 があれば誰にでも出来るようになる。
もちろん、2002年組の選手達も出来るようになる!!
世界のトップリーグでも、おじさん達の草サッカーでも、このコントロールの良し悪しが勝負を分ける。
大げさに言えば、コントロール技術をジュニア時代に身に付けておくのとそうでないのでは、選手達の将来に大きな影響を与えるかもしれない。少なくとも、意識をするのは早いほうが良い。キッズでもいい。
だから、指導者として徹底的に理屈と方法・手段を伝えてあげられないとマズイと思うようになった。基本的なことであればあるほど、感覚や本人任せにするのは無責任だと思うようになった。止め、はねのやり方を教わらない書道教室はないし、教えられない先生はいない(はず)。
正しい理屈かどうかは、人によって違うだろう。ただ、自分として自信を持って伝えられる理屈になった。だから堂々と選手達に伝えている。あと2年。もっと色んな基礎技術に対して理屈を研究し、2002年組に伝えて行きたいと思っている。
最後に、今回使った動画をどうぞ!
◎ セスク選手のコントロール画像の元になった動画(1:13から)
◎ バルセロナ 久保建英選手のプレー(1:09から)
[…] 技術的に求めたポイントは、次の記事にまとめられている。 コントロール その5:まとめ&思い […]