僕の想いと目標、そして理想

 
先日の初蹴りのあと、当然コーチ達が集まって呑み会。そこで、また自分の ” 想い ” を上手く伝えることが出来ず、色んな方に違和感を持たれ1人熱くなってしまいました(それは違うだろと思われた)。思い出す限り、次の2つのことで共感を得ることができなかったので、自分の ” 想い ” を文章でまとめておこうと思います。

2つのこと

『 特徴を潰すような指導もする 』
『 勝つためのチーム作りをしなくてもいい 』

まぁ、何言ってんだこいつ! ってなりますよね。
 
※ これ以降の内容は、完全に個人的な意見であり考えです。批判、非難、意見は個人的に連絡願います。
 

■ 2002年組が卒団するまでに成し遂げる僕の目標

まず大前提。
2012年9月の市大会以降、2002年組は『 個で圧倒する 』チームを目指すことに決めました。
(以下の記事でちょろちょろ書いてます)
千葉市大会4年生 予選敗退: 『 強い個 』
”圧倒する個”になる!
2012-10-14:練習報告 コントロールを武器に 
 
では、個で圧倒するためには何が必要か?

僕は 『 武器 』 だと思います。

この『 武器 』には大きく分けて2つあると思います。

1つ目は、『 サッカーの技術 』。サッカーのテクニックと思考は武器になります。
2つ目は、選手が固有で持っている『 先天的な長所 』。身体の大きさやスピード、パワー等です。

 
2つ目の ” 武器 ” を存分に活かしてサッカーをすることもとても大事なことです。
でも、この武器は周りの選手より、ほんのちょっと早く成長したから得られたものかもしれません。逆に、今は持っていない選手も、時間がたてば同じ様に掴むことが出来る武器かもしれません。当然、僕には、この武器を全員に持たせて上げることが出来ません。

 
育成年代の選手達が習得するべき武器は、1つ目のサッカーの技術です。
この武器は、『 基本テクニック 』 を高いレベルで習得することで得られると思っています。
そして、この『 基本テクニック 』は、” 全員 ” が身に付けることが出来ると思っています。
 

前にも書きましたが、2002年組に限らず、多くの少年サッカー選手達が、この先のカテゴリでも、大人になってもサッカーに携わっていて欲しいと思っています。僕自身が、サッカーを通し2002年組の選手を始めとした多くの友達と出会い、素晴らしい時間を過ごしているからです。

2002年組の選手達にとって、今はこれから長く続くサッカー人生の基礎を作る大切な大切な時期です。これから身に付ける『 基本テクニック 』という『 武器 』は、今後サッカーを続けるための 『 支え 』 になると思います。その『 支え 』を更に努力し磨いていくことで その選手特有の『 長所 』であり『 武器 』 にすることが出来ると思います。

2002年組全員が、『 基本テクニック 』という武器を身に付けること

これが、サッカーに関する僕の目標であり、大事にしていきたいことです。
 
 
■ 特徴を潰すような指導の意味

じゃあ、特徴を潰す指導ってなんだよ!ってことになりますよね。

ずばり、潰すべき特徴とは、 『 サッカーに適さない癖 』 のことです。

” 癖 ” には、技術的なものと思考的なものがあります。サッカーをしている時、無意識に出るこれらの ” 癖 ” がサッカーにおいて不利になるものであれば、たとえ今通用していることでも ” 矯正 ” すべきだと考えています。

なぜなら、これからサッカーを続けていく上での『 支え 』になるのではなく、『 悩み 』になってしまう可能性があるからです。

例えば、アウトサイドのトラップが上手で、ほとんどのボールをアウトサイドでコントロールする選手がいたら、僕は『 (逆足の)インサイドでコントロールする 』 よう指導します。上手でもです。

正確なインサイドキックが出来るけど、蹴ったとき必ず後ろに重心が移動してしまう。これだと動きのあるなかでインサイドキックが使えなくなるので、蹴り方そのものを変えるように指導します。正確なのにです。

ドリブル突破が得意だと思っていたけど、実は全て同じ方向へ同じ方法でしか行けない。
コントロールした後、正対した相手が突っ込んできたら、同じ方向にしか交わせない(交わさない)。
ドンドン後ろから攻撃参加していて特徴だと思っていたが、実はパスした後は、前にしか走らない。

試合などで通用した時は、その選手の特徴(いいプレー)として見えることも、実は ” 癖 ” だったんだっていう選手やプレーは意外と多いことに気付きました。基本テクニック習得のトレーニングを始めてより目に付くようになりました。

潰すという表現は過激ですが、この癖を補う、または癖に変わる技術や思考を身に付けられるよう促がすことは大事だと考えています。
 

しかし、 ” 悪い癖 ” なのか ” 長所 ” なのかを見抜く眼力と、指導する技術がまだまだ足りません。
うちの監督のような、選手のプレーに対する気付きや声かけ、指導が出来るようになるには、色々観ながら、聞きながら勉強が必要だなと思っています。
 

■ 勝つためのチーム作りをしなくてもいいの意味

” 選手達が武器を持つこと ” が一番大事だと思っているからです。

勝つことももちろん大事なんです。もちろん選手達には、貪欲に勝ちに挑んで欲しいと思っています。勝ちにこだわって欲しいとも思います。

しかし、指導者が勝つことを目指す事で、見失ってしまう事がたくさんあるような気がします。実際、『 市大会で勝ちたい 』と思い続けた結果、選手達の『 武器 』を習得する時間と環境を奪ってしまいました。そして、結果も出ませんでした。

この年代は、先天的な特徴で試合の結果が大きく左右されることが多いです。勝つことだけを追求するなら、背が高く、足が早く、遠くに蹴れる選手を集めることで勝つことが出来る年代でもあります。技術的長所よりも、人より早く成長したことで得た先天的な長所を優先したチームを作った方が、勝つためのチームを作ることが出来るかもしれません。

指導とは、ある目的・方向に向かって教え導くこと。と辞書に出ています。
指導者は、指して導く者です。

選手達に『 基本テクニック一覧 』で、『 武器 』を習得するためのステップと、習得した先に得られる結果を示しました。
そして、その結果に導いていこうと、サッカーや選手達と懸命に向かい合っています。

しかし、『 市でチャンピオンになる 』というゴールを指す(言う)ことは出来ても、導くための方法も技術も知りません。
だから、勝つためのチームを作れる指導者ではないと認識しています。
 
勝つためのチーム作りをしなくてもいい。これは言い訳です。

僕が『 勝つためのチームの作り方を知らない 』 ということなんです。
 

■ 実は

1月6日に行われた練習試合。

全選手、トラップミスがありませんでした
(コントロールまではまだ不十分ですが)。

ドリブルで突っ込んだ時、パスミスをした時、相手に囲まれた時など色々な場面でボールを奪われました。
しかし、9月の市大会では沢山あった、トラップした(つもりの)ボールをそのまま奪われるというシーンがありませんでした。

驚くことに全選手です。

ドリブルで抜いたか? スルーパスが通ったか? ワンツーが炸裂したか? 凄いシュートが撃てたか?

どれも、『 いいえ 』 です。だって、そんな練習してませんから…

でも、市大会の4試合160分闘って4点しか奪えなかったのが、練習試合では30分で4点奪えました。
相手からのボールも素早く奪い返すから、うちのGKは2回しかボールに触れませんでした。

もちろんチームが違うので一概に比較できません。グラウンドも芝生で広いグラウンドだったので好条件でした。

それでも、この3ヶ月間、基本テクニックのひとつである『 コントロール 』のトレーニングを続けてきた結果、選手達は 『 小さな武器 』を手に入れたんだと思います。

ポケモンでいえば、ひとつ進化しました。
 

僕は思います。

” 選手全員 ” が 『 武器 』を持てるように指導することで、

勝つためのチーム作りになっていることが理想だなと。
 

Author: tademako

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