2013-01-13:練習報告 P1:ショートパス開始 + 歩き方

 
12日は、フクダ電子スクエアでトレーニング。
いつも大会をやっている会場でのトレーニングでは、どうしても ” ウキウキ ” してしまう。素晴らしい環境でたっぷりサッカー出来るチャンスなので、ひたすらゲーム。フルピッチを半分にした、全小などの8人制のサイズ(?)。広すぎて、全員ヘロヘロでした。

翌13日は、いつもの学校のグラウンドでいつも通りのトレーニング。天気も良く、最高のサッカー日和。

いよいよコントロールばかりの3ヶ月から ステップアップ し、次のトレーニングへ。

『 パスの基礎 』(P1:ショートパス)

ついに、基本テクニック一覧 の P1( ショートパス )に入った。選手達が ” ちょっと進化 ” したことを認める。今までは、パスに関しては注文を付けていなかったが、これからはパスの質 ” も ” 要求をしていく。(ちなみに、ドリブルはD1、コントロールはC1,C2を継続的にやっている。基本テクニック一覧を見て確認しよう)

では、トレーニングメニュー

◎ ウォーミングアップ
◎ コーンドリブル
◎ コントロール&パス(対面)
◎ ドリブル&パス(パス、シュート)
◎ センタリング
◎ ゲーム

 
◎ ウォーミングアップ
ブラジル体操のような感じでやってみることにした。今は、僕がやることを見せ、それを選手が真似をしている。4月までにはメニューを覚えさせ、全員が声を出しながら揃って出来るようにしたい。体をほぐす・間接の稼動域を広げる・コーディネーション力を上げることに加え、声を出すことを習慣化したいと思っている。正直、手足を起用に動かせる選手が少ない。観ていてかなり面白い。

最初の体操は、” 歩き ” 。これは、 『 歩き方 』 を変えることで瞬発力が上がる のでないかと思ったから。イメージとしては、『 お尻 』 が押されて進むような感覚で歩く。前足を踏み出して前に進むのではなく、後ろ足でしっかり地面を踏み、踵からつま先に重心を移動させながら、地面を蹴るイメージ。意識しなければ、モモを上げて前に踏み込み、前足で体を引き寄せるように歩く選手が多い。僕もそうだ。実際両方を意識して歩いてみると、後ろ足で歩いたほうが、体が前に進んでいる感じがする。これは、走りも一緒なんじゃないかと思う。
実はこれ、チーターとかネコ科の動物が狩りをするシーンを、テレビでたまたま観て閃いた。この体の使い方が癖になれば、5mくらいの瞬発力が上がると思う。いつもいつも、チーターをイメージして歩いて欲しい。こんな感じ(笑

 
◎ コーンドリブル
4本のコーンの間を、とにかく速くドリブルで抜ける。
最初は、狭い(70cm)間隔を10分。その後広い(140cm)間隔を10分。何度も何度も繰り返す。
『 コーンにぶつかってもいいからスピード!! 』 体でボールをコントロールする感覚を身に付ける。ポイントは、常にへその下にボールがあること。へその下は、体の真下。体の真下にあれば、どちらの足ででもコントロール出来る。

気付いたのが、1つ目のコーンの回る方向が、 自分の得意な方向からに固定している。 おそらく無意識。無意識は ” 癖 ” で、試合中敵と対峙したときも、癖の方向へ行ってしまう可能性がある。Kコーチにもお願いし、意図的に逆からも入るように声をかけてもらった。

もうひとつ、このトレーニングには順番がない。多い選手は、他の選手が1本やってる間に3本やっている。トレーニングに対して貪欲で、上手くなりたいと必死だ。 基本テクニックの習得は、自分との勝負。 全員の心に火をつけれる声かけを続けたい。

 
◎ コントロール&パス(対面)
オーガナイズは下図のとおり。

パスに関して声をかけたことは2点。
1つ目は 『 パスは相手へのプレゼント 』 ということ。プレゼントをしっかり受け取ってもらえるよう、相手のことを考えなさいという意味で使った。しかし、” コントロールしやすいパス = 弱いパス ” という発想になる選手が多い。弱いパスが、受け手のためにならないこともあることを伝える必要がある。パスの強弱は、パスに込める意思を表現するために使われることが多い。そこを理解し、使いこなすのは相当のレベルに達しないと難しい。 弱いパスは、カットされやすく、相手もコントロールしやすいというところから伝えていこうかと思っている

2つ目は『 強く 』。 強いインサイドキックを意識していれば良い。 弱いインサイドと同じ蹴り方では、強いインサイドは蹴れないから。逆に、強い蹴り方からは弱いパスも蹴れるようになる。同じ蹴り方で強弱が付けられなければ、相手との ” 駆け引き ” はできない。

精度に関しては、自分で考え修正していく方が自然な蹴り方になる と思っている。だから、” 蹴り方 ” については声をかけなかった。ただし、全員が自分で修正できるとは思わないので、一定の段階で 『 理屈 』 を伝える必要がある選手も出てくると思う。さて、『 インサイドキックの理屈 』 ってなんなんでしょうか?

コントロールに関しては、直前に動きが入ることで極端に精度が落ちる。方法は理解しているので、継続してトレーニングし、タイミング・感覚を掴むしかない。

ただ、このオーガナイズはパス練習には適さない 。正面から来たボールを、体の向きも変えずコントロールし、そのまま正面に返すというシーンは、ゲーム中なかなか思い浮かばず、ゲームのイメージを選手達に伝えられなかったから。ま、あえて良かった点を強引に探すなら、 今日からパスをやるんだぞ! という意識付けは出来たかなと(コントロールのトレーニングにはOKだと思います)。

 
◎ ドリブル&パス(パス、シュート)
イメージは、OMFがボールを受け、相手に仕掛け、ワンツーもしくはスルーパスで決定機を作る感じ。オーガナイズは下図のとおり。

ポイントは3つ(多い...)
 1)コントロールの後、敵に仕掛けること(駆け引きの為に正対すること)
 2)ドリブルしながらパスをすること(敵にタイミングを分からせない)
 3)パスをしたらゴー!

このオーガナイズは、右利きの選手なら ” 簡単に ” 動きながらのパスが体感できる。ちょっとした ” だまし(駆け引き) ” も体感でき、楽しくなる。型にとらわれず、動きながらパスをする感覚を掴んで欲しくてやってみたが、楽しそうにやっていた。

左利きの選手には、右足ではなく、” 左のインサイド ” でやらせた。 ” 相手をだます ” には、同じ姿勢から利き足で左右両方向にパスが出せなければいけない。 この技術は、P1(ショートパス)の段階で全選手が身に付ける技術。順番が逆になってしまったが、左利きの2選手はインサイドキックの精度は比較的高いので問題ない。次期右利きの選手達にもやってもらう。同じ姿勢から左右両方向にパスが出せるときのメリットは、以下の記事に書いてある。
サブイボもんのプレー:高萩-佐藤ライン

 
◎ センタリング
これは、予定としては入れてなかったが、ゲームをする前のグラウンドの状況から15分ほど時間が空いたので、『 スポットサッカー講座 』として行った。2002年組の選手達は、センタリングを蹴るとき助走の向きが出来ていない選手が多い。というより、知らない。だから教えた。本来は、自分で失敗を振り返り、自ら工夫をして欲しいのだが…

単純に、 ” 周り込む ” ことを教えただけ。ひとり数本蹴って終了。

 
◎ ゲーム
リーグ戦。当然、練習の成果が現れた素晴らしいインサイドパスが連発…とはいかない。
しかし、コントロールに関する無意識グッドプレーが所々で現れてきる。ヒカル、ハヤトあたりは、右からきたボールを自然に左インサイドでコントロールできるようになってきた。特にヒカルは、次のプレーに余裕が持てるくらいコントロールの質が ” グンッ ” と伸びた。

ヒカルは、練習の合間に 『 左足のコントロールとパスが上手くできないのですがどうすればいいですか? 』 と聞いてきた。『 こいつ、本気になってきたな! 』と思った。もともと運動神経もよく、バランス感覚は素晴らしいものがある。ガッツもあり負けず嫌いだ。ヒカルの心に火が着いたなら、爆発するもの近い。 楽しみ過ぎる!!

 
あと、今日のゲームでは2つの発見があった。

1つ目は、コントロールと同じように、自分でやれ! 自分で行け! 自分で点をとれ! パスを引き出せ! と3ヶ月間 洗脳し続けているヤマトのプレーが変わった。ボールを受けたら、自分でゴールへ向かうプレーが沢山出ていた。12日のフクスクで、コウチャンに『 まず、ヤマトを見てパスを出す 』 ようにお願いした。すると、何本か素晴らしいパスからチャンスが出来た。自分がアクションすればチャンスが来ることが分かったんだと思う。意思がプレーで表現できるようになれば、後は精度を上げるだけ。ヤマトも急成長するための発射台に立った!ここからだ。

2つ目は、コウチャンとダイキ。 自分から相手と正対し、駆け引きすることを覚えた。 タッチライン沿いでは、スペースへ ” 逃げる ” ドリブルをすることが多く、相手との身体能力差で勝負が決まることが多かった。逃げるドリブルを止め、あえて相手と正対し、駆け引きをして交わすほうがチャンスになることを伝えた。すぐに実践しチャレンジする2人には、サッカー脳の良さを感じる。2人とも、新しいサッカーの面白さを感じ取れたんじゃないかと思う。ちなみに、D3(だます)のレベルである。これに関する詳細な考えは、別の機会に書き残す。

 
これから3ヶ月間は、こんな感じのトレーニングが続く。選手達は覚悟と準備をしっかりとしとくように!

  
これからは、技術だけでなく、” サッカー思考 ” も身に付けていかなければいけない。 ” パス ” 技術を習得しゲームで活かすためには、 『 駆け引き 』 が必要不可欠。僕は、選手達に ” サッカーは駆け引きだらけだ ” ということを刷り込んで行く。『 つうと言えばかあ 』 のように、『 サッカーと言えば 』と聞けば、 『 駆け引き 』 と全員が答えるくらいにしたい。
 

選手達には、 『 確実に上手になっている 』 ことを2日間通して伝えた。3ヶ月間 ” コントロールが出来るようになる ” と真剣に思い取り組んだからだとも伝えた。だから、今日からステップアップすると宣言をした。

5年生が終わるとき、基本テクニックの9コマ全てを終了し伝説の選手になるぞ! と話した。

『 本気で上手になりたいと思えば 絶対に伝説の選手になれる!! 』
 

U-8(2年生)が、逆足のインサイドキックのトレーニングをやっていると聞いた。コーチも熱心だが、選手達も熱心。選手達の心に火が着いているのが観ているだけで分かる。どういう声をかけているのか、どんなトレーニングをしているのか、今度盗みに行く。もちろん、『 インサイドキックの理屈 』も盗む。よろしくお願いします。
 
 

Author: tademako

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