敵をいなすコントロール その1:定義

 
これまで 『 駆け引き 』 について書いてきた。
これからは実践編として、『 敵をいなすコントロール 』 について考えて生きたいと思う。基本テクニック一覧の 『 C3 』 に該当する部分。
 
まず、これまでに書いてきた、『 コントロール その1~その5 』 と 『 駆け引き その1~その4 』 の内容は密接に関係するので、忘れちゃった選手はもう一度確認をしておいてください。
 
さて、恒例の辞書から 『 いなす 』 の意味を調べてみる。
1 《2から》攻撃を簡単にあしらう。また、自分に向けられた追及を言葉巧みにかわす。「鋭い質問を軽く―・す」
2 相撲で、急に体をかわして、攻撃に出ている相手の体勢を崩す。「―・されて土俵に手をつく」
(goo辞書より)

kotobankでは、次のように出ている。
相撲で、突進してくる相手を受け止めることを避け、相手の力をそぐこと。また、身をかわし、相手をおよがせること。
 
あしらう・かわす・崩す・避ける・そぐ・およがせる といった言葉が出てくる。
 
僕は、サッカーにおける 『 いなす 』 というのは、 『 駆け引きをして、相手からの攻撃を避けること 』 と定義する。あと、コントロールとは、何でも出来る ” 場所 ” へボールを置くことと定義していた。
 
すると、敵をいなすコントロールとは
 
『 敵と駆け引きし、敵がボールを奪いにくる場所とは ” 違う場所 ” へのコントロール 』

というふうに定義することが出来る。
 

実際に画像を見たほうが分かりやすい。次の連続する3枚の写真を見てみよう。

 
◎ パスを受けに寄ったとき

◎ コントロールする直前

◎ コントロールした直後

 
 
では、2枚目の写真に注目して、次のことを考えてみよう。

問題1)敵は、どこにボールをコントロールすると予想しているのか?
問題2)敵は、なぜ、そこにボールをコントロールすると予想したのか?
 
この2つが分かれば、『 駆け引き その2:予想を外す 』 で説明した ” セオリー ” は理解していると思っていい。そして、3枚目の写真で、その ” セオリー以外 ” のことをして駆け引きが成功していることが分かる。ちなみに、駆け引きを成功させるための仕掛けは、問題2の答えになる。
 
 
『 敵がボールを奪いにくる場所とは ” 違う場所 ” へのコントロール 』 が、相手をいなすコントロールだということを先に書いた。この問題と当てはめると、問題1の ” どこに ” が、 ” 敵がボールを奪いにくる場所 ” で、3枚目の写真の場所が ” 違う場所 ” である。
 
 
なんとなくでも、いなすコントロールの意味や概要が分かっただろうか?
 
 
では、どうやって敵の狙いと違う場所へコントロールするのか? そもそも、駆け引きはどうやるのか? それが一番知りたいことに違いない。そこで、いなすコントロールを成功させるためには、必ず知っておかないといけない ” セオリー ” がいくつかある。今回紹介した画像でも、当然そのセオリーが含まれている。
 
次回は、そのセオリーについて書いてみたいと思う。
 
 
今回のまとめ
 
 
敵をいなすコントロールとは
『 敵と駆け引きし、敵がボールを奪いにくる場所とは ” 違う場所 ” へのコントロール 』
 

Author: tademako

One Response to “敵をいなすコントロール その1:定義”

  1. コントロール 状況と判断の関係 « 稲毛FC 2002年組 - 2013年6月3日

    […] 逃げる( いなす ) コントロールに関しては、以下の過去記事を参照。 ・敵をいなすコントロール その1:定義 ・敵をいなすコントロール その2:守備者のセオリー   […]