幅と裏 それとタイミング

 
先日、サイドハーフを担当している選手からもらった質問。
 
『 幅を取る。ペナに向かっていく。両方言われても、どうしていいか分かりません 』
 
僕が伝えた ” ペナに向かっていく ” ってのは、下図のイメージです。
move_sh
 
 
で、僕からの要求は、 ” 幅を取り、タイミング良く裏をつく ” こと。
つまり ” 両方 ” 求めています。
 
 
それは、ゴールを奪うために必要なことだからです。
 
 
ゴールすることから逆算して考えることが大事です。
 
 
三段論法で、 ” ゴール・裏・幅 ” の関係を説明します。
 

・ゴールを奪うために、DFの裏を狙う。
・DFの裏を狙うために、幅を取りDFの間を広げなければいけない。
・だから、ゴールを奪うために、幅を取らなければいけない。

 
※ 三段論法が分かる小学生がいたら、たいしたもんだ!
 
ここまで書けば、2002年組のみんなは良く分かると思うが、分かりやすく図にする。
  
 

1) ゴールを奪うために、DFの裏をねらう

 
ゴールの確率が一番高い状況は?
 
GKも誰もいない、無人のゴールを目の前にしたとき。しかし、実際の試合中ではそんな状況になることはほとんどありません。そこで、ゴールの確率を高める状況とは、目の前の邪魔(敵)が少ない状況だと思います。では、目の前にGKしかいない場所はどこか?
 
move_sh_ura 
 
当然、図の通りDFの裏になる。さらに、ゴール正面であればあるほど、ゴールの確率が高くなる。
 
 

2) DFの裏を狙うために、DFの間を広げなければいけない。

 
これは図をみれば分かる。下の2枚の図、どっちが裏にパスが通る可能性が高い?
move_sh_haba1
move_sh_haba2
 
もちろん、下のほうが通りやすい。なぜなら、DFの間が広く開いているから。
 
 

3) DFの間を広げるには、幅を取る

マークの原則を考えながら図を見ると良く分かる。ただし、DFラインは下げすぎないということを前提とする。
 
move_sh_haba4
move_sh_haba3
 
幅を取らないと、DFの間は広がらないことが分かる。
 
 
結論はこうなる。
 

ここから、ここを狙え!

 
move_sh_goal
 
  
 
ここに書いたことは、戦術ボードでコマを動かしただけで、実際試合中にこのとおりになるかどうかは分からない。ただ、2002年組の選手達には、次のことをシッカリ頭に入れ、実践する努力をして欲しい。
 
・幅を取り、裏をつくことを理解しておくこと
・今、どっちを選択するときなのかを判断すること
・判断するために、観ること
 
プレーの選択(判断)は、選手自身にしか出来ないこと。他にも、時間をつくる・タイミングを図る・コミュニケーションをとる など、必要な ” 技術 ” は沢山ある。とても難しいことではあるが、目指すものは高く行こう!
 
というのも、攻守においてサイドハーフに求めている役割はとても多い。技術以外に、運動量とインテリジェンスが必要。選手達の長所と能力を考えた結果、この配置と役割になった。だから、この選手達なら出来ると思っている。
 
大いに暴れて欲しい!
 
 
最後に動画と解説の図を載せる。イメージはとても大事だから。
ジェフvsガンバで、米倉選手がゴールを決めたシーン。まず幅を取り、タイミングを合わせてペナへ突入しゴールを決めた。
 
米倉選手 = ヤマト(逆サイドなら、タツキ)
FW = コウチャン(逆サイドなら、アキノリ)
MF = ダイキ
 
自分達に置き換えて観てごらん。自分にも出来る気がしてくるはず!
 
動画

 
1)DFからFWへくさびのパス( 前 )
jef2

2)FWからMFへ落とし。前を向いている選手へパス。( 後 )
jef3

3)ペナ(DFの裏)へ決定的なパス( 縦 )
jef4

※2)の落としのパス。このパスが、米倉選手が裏をつく準備をする ” 時間 ” と、DFのスキ(裏のスペースと、DFの向き)を作った。ここは、FWとMFの関係。最近よく言う、縦の関係。
 
 
こんな得点ができたら、カッコイイだろ!
 
※ガンバの守備の問題点は、こっちの記事:ジェフvsガンバ:チャレンジ&カバーをサボった結果
 
点とろうぜ!
 
 

Author: tademako

One Response to “幅と裏 それとタイミング”

  1. 2013-08-22:夜間練習 場所も意識しよう « 稲毛FC 2002年組 - 2013年8月23日

    […]   ヤマトへは、 ” 幅を取り、タイミング良く裏をつく ” こと(幅と裏 それとタイミング)。 […]